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戦乱を経て、人々は平和な時代が来ることを待ち望んでいました。
そんなある日、清水城が妖に襲われます。

城を離れていた橘征四郎は、急いで駆けつけました。
燃える城、そこで征四郎が見たのものは、妖しい雰囲気を纏った女と、
糸に絡め取られ無残にも吊りあげられた棗姫でした。
棗を助けるため、征四郎は女に斬りかかりますが、倒され気を失ってしまいます。

その後、目を覚ました征四郎は、『棗が何者かに強力な呪いをかけられたこと』と
『棗を死んだこととして見捨てたこと』を知ります。
幼くして家族を失った征四郎は清水家に仕えて以来、棗の目付役として生きてきました。
今では棗を姫としてだけではなく、年の離れた妹のように大切に思っています。
そんな棗を自分だけは見捨てることはできません。
征四郎は、主君の反対を押し切り、棗を救うためにひとり旅立ちました。

旅の途中、征四郎は不思議な女性、菊藻と出会います。
菊藻に城を襲った女と同じ気配を感じた征四郎は、彼女に詰め寄ります。
菊藻は、女の正体がかつて封印されていた妖狐の化身あざみであること、
あざみが本来の力を取り戻す為に『贄』を求めていること、そして棗が贄として
あざみに呪いをかけられ、命を吸いとられているということを告げます。
そして菊藻は、征四郎に妖とその呪いを断ち切ることのできる妖刀を授け、
征四郎の旅に同道することを申し出ます。
それは菊藻自身にとっても、決着をつけるための旅でもありました。

さらに旅の途中、高名な陰陽師の後継ぎである紫苑と、
妖に一族を殺され復讐を誓う山岳民族の少女竜胆を仲間に加えた一行は、
あざみの潜む北の地を目指します。

棗の命、残り二月…征四郎は呪いを解き、棗を救うことができるのでしょうか…