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天涯孤独な身の上の主人公、湯築恭介(ゆづき・きょうすけ)は中堅商社に勤務するサラリーマンだったが、
所属部署の部長が不正を働いているのを知り、その事実を出世の糸口としようと動き始めた矢先に、
部下のOLの裏切りにより、部長にその事実を知られ直属の課長により、部長の不正の責任を
その身に押しつけられた挙げ句、『懲戒解雇』という最悪の形で職を失う。

30代半ばでの再就職はままならず、カードは停められ、公共料金や家賃も滞納し、
この先の人生に全く希望を見出せない状態にまで追い込まれた恭介は全てに絶望し、
遂には「死」を考えるようになった。

――いったい、何故、どうしてこうなってしまったのか……。
考え続けるうちに、やがて、絶望は悔恨となり、悔恨は怒りへと変わった。

すべてが憎い。
いいだろう。死んでやる。
だが、ただ死ぬものか。
俺をこんな苦境に陥れた者たちに、これ見よがしに幸せの約束された人生を謳歌する者どもに、
俺の味わった以上の屈辱と絶望を与えてやる。

絶望の末に恭介が辿り着いた結論、それは憎い女たち――
  社長令嬢、韮沢明日香(にらさわ・あすか)
  課長の妻、砥石亮子(といし・りょうこ)
  そして、自分を裏切ったOL、檜山碧(ひやま・みどり)――

この三人を拉致して、徹底的に凌辱して貶めてから死ぬ、というものだった。


絶望の末に、歪んだ目標を見いだした恭介の狂気を帯びた哄笑が、暗い室内に響き渡っていた……。