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ひーっ…… ひーーっ……
女のあの声のような音がして、おれは射精した。
その音は、ナイロンの全身ウェアが床をこする泣き声だ。
なんでこするか? おれが匍匐前進しているからだ。
だから射精する。ここは狭いからな。
全館暖房用のスチームパイプが邪魔になって、ここはこれ以上進めない。
レンチを取り出して、パイプを外す。
大時代な真鍮のパイプはもうそうとうガタが来ていてちと外しにくいが、
なに、現状復帰させるつもりがないんだから楽なもんだ。
どうしてもボルトが回らないところは、バールでもって引っぺがす。
ひーーっ……
ひとが通れるだけの大きさになった穴をそのまま進んでみると、
すぐそこが壁になっていた。
この建物の西側の壁。東から始めて北と南にはもうたどりついているから、
ここが最後の『処女峰』だったわけだ。
これで『狩りの準備が整った』。
このふたつの言葉が、痺れた脳ミソになにやら不思議な爽快感と充実感をもたらして
……おれは、射精した。
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