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――今からそう遠くない未来。
科学の進歩に伴い、世の中にはアンドロイドが普及するまでになっていた。
また、その普及は性の売買を執り行う風俗産業にも変革をもたらしてもいた。いかに傷つけ非道い仕打ちをしようと法的に罪を問われないことから、偏執的かつ加虐的な性行為を好む者達の間で、性処理用アンドロイドの需要は過熱的なまでに高まっていたのである。
そして、その変質的な性欲者達の欲望をかなえるべく、アンドロイドをより彼ら好みに改造し、販売する業者も現れ始めた。
主人公、高村仁(たかむら・じん)も、その裏家業に属す一人であった。
彼の仕事は、依頼されたアンドロイドの皮膚の質感や性器の具合を人間そっくりにすることをはじめとして、人格も客好みに設定することである。
と言っても、仕事の大半は単に人格を植えつけるだけというような単純なものではない。客のほとんどは変質的性欲者で、単に変態的もしくは加虐的な行為を為すだけでは満足しない。彼らは、得てしてその行為により「女性が恥じらい、悶え苦しむ」ことを至上の楽しみとする。それゆえ、高村に求められる仕事は、主に、そんな擬似的な痛覚や羞恥の感覚をアンドロイドに与え、客好みの「人形」を造りあげることだった。
そして、今日も一体のアンドロイドの改造依頼が高村の元に舞い込んだ。
だが、それは、ある者が仕掛けた罠の始まりだった……。
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